電子辞書禁止!?

先日、高校の英語教師をしている知人と話していて、興味深い話があった。
彼が勤務している高校の英語教科では電子辞書の使用を禁じているとのこと。
彼自身は英語の学習に電子辞書を使用することを推進したいのだが、英語担当教師の中に強硬に導入を反対する人たちが多数派だったため、学校の方針ということになったのだそうだ。
高校によっては、電子辞書の使用を推進(容認ではなく)していて、使用する電子辞書を学校が指定(複数の機種)するところもあった。
現に、電子辞書売り場には「○○高校指定機種」と書いていたりする。

電子辞書の使用に反対の論拠は、加味の辞書を引くほうが勉強になるという。苦労したほうが身に付くのだという。
賛成の人は、辞書を引く面倒くささと検索の時間が、英語の学習のリズムを狂わせ、英語学習の興味を失わせるほか、学習の時間を浪費させることになるという。
私は後者の意見に賛同する。
学習の道具は進歩するものだ。
例えば暗算や筆算が算盤にかわり、電卓になったとしても、基本となるのは加減乗除といった考え方だ。それすら知らないと電卓も活用できない。(電卓が算法を学習する妨げにはならない)
英語の単語や用例を調べるための道具が、紙の辞書が電子辞書になったからといって英語の勉強に悪影響が有るとは思えない。
記憶のメカニズムでは覚えようとする気持ちと、反復することが大事だとはいうが、紙のページをめくり、目で単語を追って検索することとは、あまり関係ないと思う。
電子辞書を使うことで簡単に検索できるから、覚えようとする気持ちが薄れるっていうのには、少し共感できる。
が、睡眠時間を削って勉強している高校生に、検索時間を削減することの方が大事だと思う。
大脳生理学では、学習した知識が記憶として定着するのには、睡眠が大事であるという。
さて、皆さんはどう思いますか?
高校生は紙の辞書で苦労して英語を勉強したほうが良いと思いますか?電子辞書で楽したほうが良いと思いますか?

私は英辞郎を愛用してるし、Webの翻訳サイトのお世話にもなっている。電子辞書反対派の方々は「だから英語力が付かないんでしょ!」って言うだろうけど、こんな便利な道具が無かったら、もっと英語から遠ざかっていたと思う。